英語は『前から訳す』のが基本【英文攻略本】

『前から訳す』トレーニング~原文の思考の流れを乱さない~

『前から訳す』トレーニング~原文の思考の流れを乱さない~

問題文(『日本と私』の冒頭部分より)

  Mishima Yukio used to be found of saying that Japan and the United States should have another war. It took a war to make Americans interested in Japan, he said, and if there were signs that the interest was lagging, then the time had come for another war.

  He said it jokingly, of course, but there was truth in the part of the statement that gave the war credit for arousing American interest in Japan. A great many Americans who had never paid much attention to Japan, and probably would have gone through life ignorant of and uninterested in Japan, were required to take notice when the war came.

(サイデンステッカー教授の『日本と私』の冒頭部分)

この文章を英文解釈流に直訳するのは、至難の業です。
全文を一気に解説するのはややこしくなるので、一文一文区切って考えていくことにします!

第1文目

Mishima Yukio used to be found of saying that Japan and the United States should have another war.

英文解釈流に直訳すれば、こんな感じにすると思います。

  • 直訳:三島由紀夫はかつて、日本とアメリカはもう一つの戦争をすべきだと語ることを大いに好んでいた。

ただどうしてもこの訳では、著者であるサイデンステッカー教授の技巧などは、跡形もなく消え失せてしまっています。

やはり、文章を読む際に読者がどのような感覚になるか見ていく必要があります!

文章の背後にある思考の流れとリズム

Mishima Yukio used to be found of saying that

「三島由紀夫は好んで語っていた」

ほう、どんなことを言っていたのだろう。三島のことだから、なにか逆説的な、痛烈なことなんだろうな。

Japan and the United States should have another war.

「日本とアメリカはもう一度戦争をすべきだ」

結構ギックっとしたけど、三島らしいな。でも、なぜそんなことを言うんだ?

こんな感じで、次の文章へ期待をそそられます。

次の文章の冒頭で、前の文章の ” another war “ に接続して、 ” It took a war … “ と続いています。

「戦争」という一句を連結器にして、第1の文章から第2の文章へと、思考の流れはスムーズに、しかもダイナミックに受け渡されています!

  • 翻訳:三島由紀夫が、生前、好んで語っていたことがある。日本とアメリカは、もう一度戦争すべきだ。

第2文目

It took a war to make Americans interested in Japan, he said, and if there were signs that the interest was lagging, then the time had come for another war.

ここも、英文解釈流に
「アメリカ人に日本に興味をもたせる、、、」と訳したくはない。というのも、
原文どおり、ともかくまず「戦争」を頭に出した方が原文の思考の流れはスムーズになります!
例えば、「戦争があって、はじめてアメリカ人は日本に興味を持ち始めた。」
とすれば、「戦争」をクサビにして、第1文目と第2文目の文章がうまく繋がりますね!

  • 翻訳:戦争があって、はじめてアメリカ人は日本に興味を持ち始めた。ところが今、その興味がおとろえている兆候が見えるとすれば、もう一度戦争をすべき時期が来ているのではないか、というのである。

第3文目

He said it jokingly, of course, but there was truth in the part of the statement that gave the war credit for arousing American interest in Japan.

今回は特に後半部の ” that gave the war… ” の関係代名詞の扱いに注意が必要です!

注意

that gave the war credit for arousing American interest in Japan. ” 

を直訳すると

〈この言明のうち、アメリカの日本への興味を起こしたという点で戦争を褒めている部分〉

これではもう、リズムとか技巧とか言う前に、もはや日本語として意味がまともに通じるかさえ怪しくなってくるでしょう。

この点は、第4文目でいっそう露骨になります。

  • 翻訳:もちろん冗談でいったのだが、三島の説にも一半の真理はある。殊に、戦争のおかげでアメリカ人が日本に興味を持った、という点は当たっている。

最後に、4文目を翻訳していきます!
ラストスパートですよ(>ω<)

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