所有格って「~の」と訳すだけじゃないん?
どうも、Seigaです。
解説をするまえに、実際に解いてみましょう!
The dog’s attempts to climb the tree after the cat came to nothing.
※attempt(可名:試み 動:attempt「~を試みる・企てる」)
※came to nothing(無駄になった)
- ” The dog’s attempts ” を「犬の試み」もしくは、「その犬の試み」と訳した方
直訳すると、
「猫の後に木に登ろうとする犬の試みは無駄になった。」
文章の意味は分からなくはないけど、「犬の試み」って部分が固い訳になっている印象がありますね。
- 所有格のかしこい訳し方をマスターする!
- 訳出を通して読解力を鍛える!
目次: Contents
所有格を「~の」と訳すことの問題点



所有格は「~の」と訳すと、理解しにくい訳になる!!
「犬の試み」って日常会話でも使わないですし、文章でもまず見ることはないですね。



” after the cat ” が ” the tree ” を修飾していて ” The dog’s attempts to climb the tree after the cat ” で長い主語になっています。
結論、こんな訳をしてみました!
The dog’s attempts to climb the tree after the cat came to nothing.
犬は、猫の後を追いかけて何度も木に登ろうとしたが、無駄だった。
主語を表わす所有格を訳すときの公式
” attempts ” という名詞の中には、” attempt “という動詞の概念が含まれています。
では「試みる」のは誰なのか、その主語を表しているのが ” The dog’s ” という所有格です。
(実際、” The dog’s attempts ” が主語の一部であることからも、主語を表わす所有格であることは明らかです!)
所有格+名詞 → 主語+動詞
公式に従って文章を訳してみる
実際にやってみましょう!
The dog’s attempts to climb the tree after the cat came to nothing.
⇨ The dog attempted to climb the tree after the cat, but the attempts came to nothing.
「犬は、猫の後を追いかけて何度も木に登ろうとしたが、無駄だった。」
こうすれば「犬の試み」ではなく、「犬は」から訳することができ、自然な文章へと近づくのではないでしょうか?
” attempts ” と複数形の ” s ” が付いています。
つまり、この犬は1回だけじゃなくて何回も試みたことが分かります!
ただし、この部分を意識しすぎて、” The dog’s attempts ” を「犬の何度もの試み」としてしまうと、もっと固い訳になってしまいます(;´д`)トホホ…
そこで活かせるコツが
原文の複数形を、副詞を使って移し変える!
「何度も木に登ろうとした」と副詞を使うと、きれいな訳に仕上がりますよ(๑´ڡ`๑)
主語を表わす所有格を含む例文でトレーニング



1問目
The teacher’s absence provided a good opportunity for the pupils to get into mischief.
※absence(不可名:欠席、形容詞 absent の名詞形)
※pupils(可名:生徒たち)
※get into mischief(いたずらをする、ふざける)
「先生の不在が、、、、」と訳すのではなくて、
解答
” The teacher’s absence ” が「所有格+名詞」になっているので、公式通り「主語+動詞」とすると
The teacher’s absence provided a good opportunity for the pupils to get into mischief.
⇨ The teacher was absent, and that provided a good opportunity for the pupils to get into mischief.
「先生がいなかったので、これ幸いと、生徒たちはいたずらを始めた。」
2問目
The Norman’s conquest of England in 1066 had a great effect on the English language.
※conquest(不可名:征服、動詞 conquer 「~を征服する」の名詞形)
「1066年のノルマン人のイギリスの征服は、、、」は誤訳じゃないけど、のばっかりで稚拙な感じがします。
解答
” The Norman’s conquest ” が「所有格+名詞」になっているので、公式通り「主語+動詞」とすると
The Norman’s conquest of England in 1066 had a great effect on the English language.
⇨ The Norman conquered of England in 1066, and that had a great effect on the English language.
「1066年にノルマン人がイギリスを征服したことが、英語に大きな影響を与えた。」
分かってきたゾ!!
こんな風に思っていただければ幸いです!
最後にまとめです(*´ڡ`●)
主語を表わす所有格を訳すときのコツまとめ
- 所有格を「~の」と訳すと、理解しにくい訳になることが多い。
- 主語を表わす所有格(所有格+名詞)は「主語+動詞」で訳す。
- 原文の複数形を、副詞を使って移し変える。
上手い訳に共通していえることは、原文の思考の流れを乱さないこと!
結局は、筆者の意図をくみ取ってそれを崩さない訳こそ上手い訳です。




ぜひとも、この記事を読んでいただければ幸いです(๑´ڡ`๑)
ここまで読んでいただきありがとうございます!
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